実は「円だけを持つことのリスク」がある
「ドルに預けると良いと聞くけど怖い!」。「日本円がやっぱり安心だ‼」このようなご意見を聞くことがあります。
今まで主に円でしか取り引きをしてこなかった日本人にとってそのようなイメージが強いかもしれません。
20年30年前は確かに日本の銀行や郵便局に預けておけば定期や定額貯金で倍になった⁉ と言う話も聞かれたことがおあわりでしょう(当時の金利からすると、仮に昭和55年に郵便局の定額貯金に1000万円預けて平成2年に満期を迎えた方は約2000万円に、それを再度そのまま預けた人は平成12年に約4000万円受け取ることができました)。
しかし今はご存知の通り、預貯金をしていても金利はほぼないに等しいですね。今後もしばらく上がる気配はなさそうです。
「金利はなくてもとりあえず安心だから預けている」と言われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし今後はそうでもなさそうなのです。その理由をいくつかお知らせします。
今まで主に円でしか取り引きをしてこなかった日本人にとってそのようなイメージが強いかもしれません。
20年30年前は確かに日本の銀行や郵便局に預けておけば定期や定額貯金で倍になった⁉ と言う話も聞かれたことがおあわりでしょう(当時の金利からすると、仮に昭和55年に郵便局の定額貯金に1000万円預けて平成2年に満期を迎えた方は約2000万円に、それを再度そのまま預けた人は平成12年に約4000万円受け取ることができました)。
しかし今はご存知の通り、預貯金をしていても金利はほぼないに等しいですね。今後もしばらく上がる気配はなさそうです。
「金利はなくてもとりあえず安心だから預けている」と言われる方もいらっしゃるでしょう。
しかし今後はそうでもなさそうなのです。その理由をいくつかお知らせします。
(1)今後円安の傾向
『有事の円買い』という言葉があります。世界で戦争や災害が起きたり、世界の景気を左右するような出来事が生じたときに世界中で円が買われ、円高になる現象のことを指しています。つまり、『お金の避難先』として円は安全通貨とみなされていました。
ところがそれが変化しているようです。いろんな要素が考えられますが、いわば『金融の地殻変動』が生じているというわけです。
今回のコロナの状況下ではそれが顕著に現れました。『有事の円買い』どころかコロナ禍での景気後退によって『有事の円売り』が生じてしまったのです。その結果、円安に進んでいます。
長引く日銀の金融緩和政策に「もう限界だ」という外国人投資家の見方もあり、今後この円安傾向は強まると予想されています。
ところがそれが変化しているようです。いろんな要素が考えられますが、いわば『金融の地殻変動』が生じているというわけです。
今回のコロナの状況下ではそれが顕著に現れました。『有事の円買い』どころかコロナ禍での景気後退によって『有事の円売り』が生じてしまったのです。その結果、円安に進んでいます。
長引く日銀の金融緩和政策に「もう限界だ」という外国人投資家の見方もあり、今後この円安傾向は強まると予想されています。
(2)人口の減少
日本の人口は5年前に比べると86万人減少しているそうです。今後も少子高齢化は進んでいきます。
人口が減るという事は、それだけ生産性が少なく、国力が低下していくということになり、通貨の価値も下がっていくことになります。
人口が減るという事は、それだけ生産性が少なく、国力が低下していくということになり、通貨の価値も下がっていくことになります。
(3)日銀の現状
現在、日銀は長期国債を保有大量に保有しており、今後、仮に金利が上昇した場合、大きな評価損を抱えてしまうリスクがあります。
(そのこともあり金利を上げられないのかもしれません…)
また一方で、日銀は日本最大の株主でもあります(2020年のETF保有により)。
金融政策で株を保有している中央銀行というのは日本以外にはありません。
このこと自体が外国人投資家を敬遠させる要因になっていますし、また株というリスクの大きな資産の筆頭株主になっていることも不安材料と言えるでしょう。
加えて、相変わらず金融緩和政策により物価の上昇を狙っています。コロナ禍で上昇は滞っていますが、収束すればまた上昇していくことが予想されています。
そのようにインフレ傾向が進むとお金の価値は下がっていきます。通帳の100万円という額面は同じでも、時の経過とともに価値が下がってしまう可能性があり、そうなると実質的に財産は目減りしていることになるのです。
こうした理由から、日本円だけを持つという事は、今後何かの危機的状況が生じた時には、大きく価値を下げてしまうリスクがあります。
金融の世界でよく言われる諺として、「1つのざるに卵を盛るな」というものがありますが、まさに通貨においても「いくつかのざるに分けておく」、つまり分散投資をすることをお勧めします。
では何に分けておいたら良いのかということになりますが、個人的にはとりあえず米ドルが良いのではないかと思います。
(そのこともあり金利を上げられないのかもしれません…)
また一方で、日銀は日本最大の株主でもあります(2020年のETF保有により)。
金融政策で株を保有している中央銀行というのは日本以外にはありません。
このこと自体が外国人投資家を敬遠させる要因になっていますし、また株というリスクの大きな資産の筆頭株主になっていることも不安材料と言えるでしょう。
加えて、相変わらず金融緩和政策により物価の上昇を狙っています。コロナ禍で上昇は滞っていますが、収束すればまた上昇していくことが予想されています。
そのようにインフレ傾向が進むとお金の価値は下がっていきます。通帳の100万円という額面は同じでも、時の経過とともに価値が下がってしまう可能性があり、そうなると実質的に財産は目減りしていることになるのです。
こうした理由から、日本円だけを持つという事は、今後何かの危機的状況が生じた時には、大きく価値を下げてしまうリスクがあります。
金融の世界でよく言われる諺として、「1つのざるに卵を盛るな」というものがありますが、まさに通貨においても「いくつかのざるに分けておく」、つまり分散投資をすることをお勧めします。
では何に分けておいたら良いのかということになりますが、個人的にはとりあえず米ドルが良いのではないかと思います。
なぜ米ドル?
個人資産に米ドルを加える理由についてお知らせします。
(1)流通性
まずは外貨に抵抗のある方に知っていただきたい点ですが私たちが納めている年金基金を管理・運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)という機関があります。その基金は何で運用しているかというと投資信託です。その内訳は主に①国内債券②国内株式③外国債券④外国株式の4つです。2006年は割合的に国内のものが圧倒的に多く、83%だったのですが、時の経過とともに、徐々に海外のものが増えてきています。昨年2020年4月、世の中がコロナで大騒ぎしていた最中、GPIFは国内と外国の比率をなんと50%ずつに変更しました。つまり現在基金の半分は外貨で運用しているというわけです。
「皆さんから預かった大切な基金を外貨で運用していいのか⁉」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、逆にそうしないと今後は運用が成り立たないという判断のもとです。
公共機関がそのような運用をしているという事は、個人の家計においても一部は外貨で運用することを考えてみる1つの要因となるのではないでしょうか?
そのような中で、世界で最も流通している通貨、それが米ドルです。実に米ドルの流通量は世界の44%(約半分)を占めています。
過去にはブラジルやオーストラリアなどが景気の良い時期に投資信託などで資産を増やされた方もいらっしゃるかもしれません。状況をよく分析し、その良いタイミングを狙う事ができる方であればそのような方法が取れると思います。しかし、何をどうしたら良いかわからない方にとっては世界で最も流通し、安定している通過である米ドルが入りやすいといえるでしょう。
ちなみに、今回のコロナの状況では「円が買われなかった」ということに言及しましたが、逆に買われたのは米ドルでした。
「皆さんから預かった大切な基金を外貨で運用していいのか⁉」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、逆にそうしないと今後は運用が成り立たないという判断のもとです。
公共機関がそのような運用をしているという事は、個人の家計においても一部は外貨で運用することを考えてみる1つの要因となるのではないでしょうか?
そのような中で、世界で最も流通している通貨、それが米ドルです。実に米ドルの流通量は世界の44%(約半分)を占めています。
過去にはブラジルやオーストラリアなどが景気の良い時期に投資信託などで資産を増やされた方もいらっしゃるかもしれません。状況をよく分析し、その良いタイミングを狙う事ができる方であればそのような方法が取れると思います。しかし、何をどうしたら良いかわからない方にとっては世界で最も流通し、安定している通過である米ドルが入りやすいといえるでしょう。
ちなみに、今回のコロナの状況では「円が買われなかった」ということに言及しましたが、逆に買われたのは米ドルでした。
(2)世界を牽引
米ドルがなぜ安定的と言えるかというと要因はたくさんありますが3つ挙げたいと思います。
①人口が安定している
同じ先進国の日本はどんどん人口が減少傾向です。他の先進国においてもそれは同様なのですが、アメリカにおいては出生率の面でも、移民で増えているという点でも人口が安定しています。しかも働き盛りの年代の人口が安定していますのでGDPも増加傾向にあり、国力が強いということになります。
②天然資源を所有している
アメリカには大量の資源があります。石油にしてもシェールガスにしても然りです。石油といえばアラブ諸国を真っ先に思い浮かべますが、実はアメリカ全土に石油が存在しています。そのように自国で資源を持っているというのも大きな強みと言えるでしょう。
③経済的に世界を牽引している
科学技術を含めて経済的に世界を牽引しているのがアメリカです。私たちが日常使っているパソコンやスマホ、電化製品は、今は日本製でも元々アメリカで開発されたものが非常に多いのではないでしょうか。
アメリカ企業が提供するサービスについては、今現在使っておられる事でしょう。
GAFAM(ガーファム)をご存知ですか?
Google(グーグル)、Apple(アップル)、Facebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Microsoft(マイクロソフト)の頭文字をとってそう呼ばれますが、日本人にもお馴染みの会社ばかりです。
時価総額を比べた時に、2100社以上ある日本の東証一部上場企業の総額よりも、このたった5つの会社の合計額の方が多いのです。アメリカのトップ企業のGAFAMにはオールジャパンが束になってかかってもかなわないというわけです。
このように、科学技術の面でも、経済的な面でも長年世界のトップであり続けているという面でも安定感があります。
これらの理由から皆さんの財産管理の中に、米ドルを含める事の優位性を考えていただけるのではないでしょうか?
①人口が安定している
同じ先進国の日本はどんどん人口が減少傾向です。他の先進国においてもそれは同様なのですが、アメリカにおいては出生率の面でも、移民で増えているという点でも人口が安定しています。しかも働き盛りの年代の人口が安定していますのでGDPも増加傾向にあり、国力が強いということになります。
②天然資源を所有している
アメリカには大量の資源があります。石油にしてもシェールガスにしても然りです。石油といえばアラブ諸国を真っ先に思い浮かべますが、実はアメリカ全土に石油が存在しています。そのように自国で資源を持っているというのも大きな強みと言えるでしょう。
③経済的に世界を牽引している
科学技術を含めて経済的に世界を牽引しているのがアメリカです。私たちが日常使っているパソコンやスマホ、電化製品は、今は日本製でも元々アメリカで開発されたものが非常に多いのではないでしょうか。
アメリカ企業が提供するサービスについては、今現在使っておられる事でしょう。
GAFAM(ガーファム)をご存知ですか?
Google(グーグル)、Apple(アップル)、Facebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Microsoft(マイクロソフト)の頭文字をとってそう呼ばれますが、日本人にもお馴染みの会社ばかりです。
時価総額を比べた時に、2100社以上ある日本の東証一部上場企業の総額よりも、このたった5つの会社の合計額の方が多いのです。アメリカのトップ企業のGAFAMにはオールジャパンが束になってかかってもかなわないというわけです。
このように、科学技術の面でも、経済的な面でも長年世界のトップであり続けているという面でも安定感があります。
これらの理由から皆さんの財産管理の中に、米ドルを含める事の優位性を考えていただけるのではないでしょうか?
為替はリスクでなくチャンスに!
ここまで考えても、「でもやっぱり為替の影響も怖いし…。」と思われる方もおられるかもしれません。
外貨について考えるときに1番気になるのがこの点かと思います。
ただ将来的には安心材料があります。
現在ネットショッピング市場が拡大しており、海外のECサイトでも買い物ができる時代になりました。
今後、円資産とドル資産の両方を持っておけば、為替を見て「どっちで買ったら特か⁉」を選ぶことが可能です。
近い将来、日本のお店で買い物する場合にも、米ドルで買い物ができる時代が来ると言われています。
そうなると、円高になったとしても怖がる必要はなく、状況に応じてお得感を味わうことができますので、ドルを持っていることの価値はますます高まると言えるでしょう。
今ドル建ての商品に預けておいて資産が増えた頃にはどちらの通貨でも買い物ができる…そんな時代になっているかもしれません。
外貨について考えるときに1番気になるのがこの点かと思います。
ただ将来的には安心材料があります。
現在ネットショッピング市場が拡大しており、海外のECサイトでも買い物ができる時代になりました。
今後、円資産とドル資産の両方を持っておけば、為替を見て「どっちで買ったら特か⁉」を選ぶことが可能です。
近い将来、日本のお店で買い物する場合にも、米ドルで買い物ができる時代が来ると言われています。
そうなると、円高になったとしても怖がる必要はなく、状況に応じてお得感を味わうことができますので、ドルを持っていることの価値はますます高まると言えるでしょう。
今ドル建ての商品に預けておいて資産が増えた頃にはどちらの通貨でも買い物ができる…そんな時代になっているかもしれません。
まとめ
米ドルに預けることの利点をご理解いただけたでしょうか?
資産運用するためには分散投資が基本ですが、”通貨”に関しても円だけを持っておくことにはリスクがあります。
外貨を持つ事は今後大切になってきますが、まず手始めに米ドルの資産を持つというのは入り口として入りやすいと言えるでしょう。
居酒屋で「とりあえずビール!」という感覚で「とりあえず米ドル!」を購入することをご検討ください。
外貨を持つことに関しては為替が最も心配材料ですが、今後ドルでも買い物ができる時代が来ることを考えると安心材料になります。
世界で44%流通している米ドルであれば、世界のどこでも使えますので、そういう面でも米ドルを持つことには利点があると言えるでしょう。
資産運用するためには分散投資が基本ですが、”通貨”に関しても円だけを持っておくことにはリスクがあります。
外貨を持つ事は今後大切になってきますが、まず手始めに米ドルの資産を持つというのは入り口として入りやすいと言えるでしょう。
居酒屋で「とりあえずビール!」という感覚で「とりあえず米ドル!」を購入することをご検討ください。
外貨を持つことに関しては為替が最も心配材料ですが、今後ドルでも買い物ができる時代が来ることを考えると安心材料になります。
世界で44%流通している米ドルであれば、世界のどこでも使えますので、そういう面でも米ドルを持つことには利点があると言えるでしょう。